月ノ美兎1stワンマンライブ「月ノ美兎は箱の中」がめちゃくちゃ良かった話

2021年11月16日にZepp Diver Cityで開催された月ノ美兎1stワンマンライブ「月ノ美兎は箱の中」の現地チケットに幸運にも当選したので行ってきました。

自分が月ノ美兎というVTuberのことをきちんと認識したのは緊急事態宣言やら自粛やらが叫ばれていた2020年の春頃だったので、既にソニーからメジャーデビューが決まっていたし、楽曲も何曲か出していて「Virtual to LiveってStar☆Glitter(ナナシス)のkzなんだ~」とか「アンチグラビティ・ガールってRadio Happy(大槻唯)のTAKU INOUEなんだ~」とかそんなようなことを思った気がする。

月ノ美兎の音楽活動への向き合い方が窺い知れたのはコンプティーク2020年10月号に掲載されたロングインタビューで、

・「歌ってみた」で流行の楽曲は上手い人がさんざん歌っているだろうから手を出さない

・演出とかが変なライブをやりたい

・アーティスト路線よりはエンタメを主にやっていったほうがいいと思っている

というような発言をしており、自分が何を求められているのか、何が評価されているのかをきちんと理解している人なのだなあと思った。

このインタビューを読んだのと同じようなことを思ったのが、何を隠そう私が好きな声優であるとところの堀江由衣のインタビューなんですよね。

KING SUPER LIVE 2015』のパンフレットに掲載されたインタビューで、ストーリー仕立てのライブをやる理由について

・お客さんに退屈してほしくないので、退屈しない仕掛けを考えていくうちに結果としてあのスタイルになった

・歌だけ、ダンスだけではお客さんを満足させることはできないなと思っているので、総合力で勝負したい

というようなことを語っていたんですよね。

まとめると、月ノ美兎堀江由衣は観客を飽きさせないエンターティナーであろうとしているところが共通しているのだと思うんですね。これは私の妄想ですが。

そんなわけで1stライブはある程度楽しいものになるだろうなという予感はあったんですが、会場についてみたら最前列だったんですよね。

VTuberのライブって生身の人間のライブと比べたら視覚的な情報量(細かい表情の変化とか)が少ないと思うので、物理的な距離の近さに意味を見出すことはないと思っていたんですが、ライブタイトルのとおり段ボール箱(物理)が運ばれてきたり、バックダンサーならぬフロントダンサーとして謎ノ美兎が4体出てきたり、洗濯機だったり着ぐるみだったり未確認飛行物体だったり、リアルの物を出してバーチャルとリアルを繋ごうとする演出が多くて、やっぱステージが近い方が楽しいなと思った。前に遮蔽物がなくて見やすいし。

あとVTuberの歌ってみたやカバーって自分がボカロ曲に詳しくないのもあり基本知らないな~ってなることが多いんですけど、Wake Up, Girls!の『恋?で愛?で暴君です!』をやってくれてたまげた。「こっち向いて向いちゃって~」って歌いだしたときはちょっと何が起こったかわからなかったからね。でもユニットが解散しても曲は残るし愛され続けるんだなあとなって嬉しかった。ありがとう月ノ美兎委員長。このカバーを聴くために現地チケット当たったんだなと思った。

そんな感じです。『月の兎はヴァーチュアルの夢をみる』で好きなのは『ウラノミト』、『みとらじギャラクティカ』、『NOWを』です、よろしくお願いします。

アンコールで『アンチグラビティ・ガール』を歌った後に地球の重力に逆らって箱が宇宙に飛び出していく映像で〆るの本当に良かった。月ノ美兎による月ノ美兎にしかできないライブを体験できたような気がした。